リアルほねほねろっく

おはようございます、笹塚です。このかん、仕事もその他もバタバタしていたのですが、今日は珍しく早起きできたので備忘録がてらnoteを残しておきたいと思い書いています。

土曜日は大雨の中、精神科への通院でした。いろいろあって地元のクリニックではなく、昔むかし入院していた都心の大きい病院へ転院をしたのが3月。それから女医さんを希望して変えてもらってから、この前の土曜日は3回目の受診でした。

今の主治医は、とても泰然としたベテランの女医さんです。ぱっと見は「スーパーで鋭い審美眼を駆使してお買い得商品やより新鮮な長ネギを買っていそうなおばちゃん」なのですが、この人がなかなか面白い人でして。

というのも、いわゆる「上から目線」は皆無。やたらと柔らかい口調で誤魔化して結局患者を思い通りに丸め込んでくる感じもなし。ものすごくサバサバさっぱりとしていて、粘っこさもなし。それでいて初対面から私を下の名前で呼んでくれて、「心琴さんは、どうしたいの?」と、「患者本人がどうしたいのか」を主軸に考えてくれるのです。

ううむ、プライベートでも仕事でも、結構多くの精神科医に会ってきたのですが、そのほとんどは基本的に「患者を下に見るところから出発」するから、「週に1回会うかどうか(入院してたって実際に主治医に診てもらったのは週一以下でしたよ)の人間に対して平然と生き様や価値観をわかった気になって、あれやこれや助言や評価したがる」人ばかりでした。ですがその女医さんは、「私は心琴さんのことを何も知らないから、いろいろとずけずけ訊くかもしれないけど、それは許してくれな」。そういうスタンスでわりとがっつりと話をしてくれるのです。

私のこれまでの薬の処方を吟味し、私の現在の年齢や就労状況、その他もろもろを聞き取ったうえで、「むーん」と思案顔。そして急に、「ちょいとごめんよ」と私の目の前に近づくと、むんずと私の首から肩のあたりをぎゅぎゅっと押し始めました。これがもう、痛いったらない。「痛い痛いいでででで!」と悲鳴を上げる私に、「そうか、これが痛いか。実は私はそんなに力を入れてないんだよ。ここが痛いのは仕事でずっとパソコンやってるからだろうね。あとストレスね。それから……」と解説しつつ、なかなか手を放してくれないのでその間ずっと「あーいだだいーあー」とか言い続けていた私ですが、天性の飽きっぽさで悲鳴を上げることすら飽きたので「ふうううぅぅ~……」と深呼吸モードに突入しました。すると女医さんは「よっし、よく耐えた。なかなか偉いぞ」とようやく私を解放してくれました。

「今、気持ち的には何が一番の悩み?」と訊かれたので、私が率直に「これといって『辛い』と感じることが激減したことですかね。まぁそれも悪くないかなとは思うので、気持ちレベルでの悩みは……うーん、思いつかないや」と答えたら、その女医さんは私が入院していたころのカルテ情報に目を通したうえで、「なるほど。昔はいろんなことに心を揺らしていたみたいだけど、若さゆえの悩みからは卒業したのかな」「そうかもしれないです。いろいろなことがいい意味で『どうでもOK』な心持ちになれたというか」「ほほぅ。じゃあ訊くが、今、生活は楽しい?」「もちろんです。そりゃ毎日いろいろはあるけど、夫や友達に囲まれて楽しく過ごしてます」「ふむ。旦那さんとは仲が良いのかい?」

ここで笹塚、ガチめで赤面。

それを見た女医さん、「うん、よーくわかった。紹介状に書いてあった情報に間違いはないみたいだね」。……えええ……紹介状ってそんなことも書いてあるんですか……? と驚きつつ。「若き笹塚の悩み」はどうやら、おばちゃんへとクラスチェンジしたことで時空の彼方へ消え去っていったようです。

それで、女医さんは私の薬の処方履歴をじっと見たうえで、こう提案しました。「よし。心琴さん、ちょっと頑張ってみようか」「はい?」「今までの処方ね、ごめん、これ、かなりダサいわ。女性の体をまったくわかってない。これは少しずつ変えていきたいのね。いいかい?」。

とても真剣な表情でそう言われたら、応えたくなるのが人情ってもんです。私は即答しました。「もちろんです。やってみます」。

ということで、またもや処方がガラッと変わり。漢方薬チャレンジが始まりました。主治医が「この漢方は普通に水で飲んでもいいけど、時間的に余裕があれば白湯に溶かして香りを楽しんでね。それも立派な薬効だから」と言うので私が思わず、「なんかアロマっぽい! おしゃれ~」と呟いたら笑ってました。

「気持ち的な辛さ」と「障害ゆえに時々陥る抑うつ状態や幻聴、関連妄想などの諸症状」を頭の中で別々のフォルダに分けることができたので、そのあたりはかなり楽にはなったよね。これに関してはもう、人類共通のTIPSがあるわけではなく、笹塚心琴という一人の人間が15年以上をかけてやっと辿りついた「いい感じ」の境地というか。うん、いい感じ。OK~(*^-^*)

生まれて初めて、ああいう「本気で患者に向き合える、骨があるという意味でなかなかロックな精神科医」に巡り合えたことは、新鮮な喜びでした。この出会いも、今後私の財産になってくれたらいいなぁ。

土曜日は通院の後、東京の西まで移動して「ほたる祭」を観に行きました。写真をたくさん撮ったので、そのうちnoteに上げようかな。小雨の中のほたる祭でしたが、やや安定感の出てきた夫のブラック具合が炸裂したエピソードも残ったので、気が向いたら書くですよー。

ではでは、月曜日! どうやら一週間が始まったようなので迎え撃ってやんよ、的なテンションで気持ちを上げつつ、元気にお仕事いってきまーす。皆様もどうぞ、素敵さマシマシな週明けをお過ごしくださいませ。