スープ

あなたの指先はいつもかすかに震えている
寒さのせいじゃないね
病気のせいでもないね
いろいろが溶けたあたたかなスープのせい

よくばりな私をどうか叱ってください
見守るばかりが優しさではないように
いつか枯れるから花を愛せないでいる
臆病なあなただからそばにいるんだよ

朽ちる姿もまた美しいと思ってほしい
いつか星になれたらなんて願いもまた
よくばりとあなたは叱ってくれるかな
そして目を見ていつか笑ってくれる?

スープが冷めないうちに
命が冷めないうちにさあ
そのお口に運んで下さい