第十章 沈黙の詩

「宝飯玲子は、ここにいるわ」 ミズはそう断言して篠畑を見据えた。篠畑は言葉を途切れさせたきり、その場に立ち尽くしている。ミズはしてやったりとばかりにニヤリと笑った。 彼女の狙いはただの腹いせだ。こんな … 続きを読む 第十章 沈黙の詩