仮説

間の抜けた顔で剥き出しの惰性をかじる君のまつげに浮く汗

「星座って孤独を繋げてできてるの」君の仮説を葬り去ろう

舌の根も乾かぬうちに発車ベルが聞こえたから旅に出ましょう

シャボン玉は壊れるためにあるという秘密を暴き弾けたあなた

残酷になれない夏の昼下がり ピアノ線だけ持ってきた君

見上げても花火うつむいてもモグラがとろけていやがるから地獄

シャム猫が三日月をちぎって分ける夜に星が堕ちても笑える季節

唇に君の背中を感じてる どうぞそのまま墜落をして

雨なんてどこにも降っていないからもう優しくなんてしないでよ

もう二度とあなたが笑えないようにわたし必ず幸せになる