天使の遺言

笑えと言われたから笑ったの私いい子ですから
死ねと言われたから攣ったの私いい子ですから 

それで、いつ愛してもらえますか 

そんなことより頭が痛い
頭痛が痛いって誤用かな
本当の本当に誤用かしら
正しさの反対側を見たい 

失うことでしか生きていけないと
思ってたしそれだから私はいつも
笑えと言われて泣きたくなっても
死ねと言われて死にたくなっても
終わる気配のない闇の鼓動を感じ
その真ん中で泣いていたのがああ 

いつかの私でした 

OKレディ、優しくなったね
猫にならずに済んだんだね
好きな色のクレヨンを使い
今の気持ちを顕してご覧よ 

そう言われましたので
青いので心臓を描いて
なかなか止まりません
どうか助けてください
そう申告させて頂いて
却下されたので今なお
右手を青く汚したまま
無様に泣いているのに
誰も笑ってくれません 

こんなはずじゃなかった
こんなはずじゃなかった
そうでしょう
そんなはずじゃなかったと
誰でもいいから責めてくれ
識者ぶって私の専門家となり
私の解剖辞典で印税を稼いで
私をスマホに収めて極めて適当に処理を施してください
可能な限り、その辺のアスファルトの上を希望します! 

ああちくしょう
なんでそうなる
ご立派になれず
ゴミにもなれず
なんとなくなんとかなるさと励まされ続けたら 

言うことだけをよく聞くいい子が爆誕しました
さて、誰に愛してもらおうかな
言うことをうまく聞けなくなった時の保険です
誰に処分を依頼しようかしらね 

優しい子守唄のように告げるひと
あなたが私を産んだ
何がしたかったのか
とりあえず生ききってから考える 

青のそれは私の視界を支配して久しく
今日もあべこべな夜が降りてきたから
全部を塗りつぶしておきましたからね 

ねぇ、褒めて
(くだらねぇ) 

笑って死んでく
それだけならば
私は今すぐいい子として
言うことを守って守って
守って守って守って守って
守って守って守って守って守って守って守って守って守って守って守り抜いて抜いて抜かれて飽きられて捨てられて優しくなってチャリティーの一環として、 

何も遺さないことを誓います