第十四話 操作ミス

笹塚駅からの帰り、彼と二人、列車に乗った。ガタゴトと揺れる車内を、彼と手を繋いでいた。バラの花束をもう片手に携えた私は、はたから見ればそれはもう幸せに映っただろう。 暗闇の中を走る列車の中で、彼が静かに口を開いた。 「1 … 続きを読む 第十四話 操作ミス