おんなじ星座
林立の夢を刈り取った手で 優しく微笑むのはやめてよ 背の順が嫌いだったことや 前へ倣えを疑ったことまで よくできましたと言われて あなたは何を私に望んだの 最終バスが去った後で 喪服の女が口笛を吹く 馬鹿だなと笑うあなた…
林立の夢を刈り取った手で 優しく微笑むのはやめてよ 背の順が嫌いだったことや 前へ倣えを疑ったことまで よくできましたと言われて あなたは何を私に望んだの 最終バスが去った後で 喪服の女が口笛を吹く 馬鹿だなと笑うあなた…
少し黄ばんだ表面に 容赦なく叩きつける 春の雨は優しくあり 群れ骨群れ骨群れ骨群れ骨 矮小な讃の残渣と赤血球が 反乱を起こした辛辣な春が 今年もやってきたのですね 群れ骨を掬う者も救う者も 其れに巣食うものもおらず 痛み…
1 書くことを探して結局「これからもよろしくね」って嘘を残した 2 黒板の右下に名が載るたびに笑われたからもう笑おうか 3 教室の窓ガラス一枚ですら割れずに過ぎる正しい青春 4 嘘をつき立ち回りよく空気読む 全部教室で学…
花吹雪すべて忘れてしまおうか 叶わない恋ならいっそ蝶となれ 草の芽とともに天指す無垢な指 花として歩いてゆけと祖母のふみ いさかいも花の下ではほどかれる たんぽぽをたんぷぷという子がひかり ぜんまいの苦さが旨さになる破瓜…
1 不機嫌なきみの向かいで風水のせいにしてみるケンカの理由 2 お湯足せばまだ味が出るのに席を立つような人とは生きてゆけない 3 よく食べてよく寝て笑いお薬を飲んでいるけど苦しい 許せ 4 血を吐いたこともないけどつらい…
1 おさなごの駄々こねる声なつかしくあの子も私に溶けるひかり 2 青春がうまく弾けないアルペジオだったと気づく視聴覚室 3 正答が正当化するプロセスのよこで首吊りしていたあなた 4 窓の外に顔つき出して見上げても如月なん…
私の認識する小さな世界の中で 腐った五線譜が蔓延って 狂人の生誕を祝っている ディア Mr.ピーターパン 永遠の少年よ 肉体は老い易く尚 精神萎え易し ネバーランドに連れ去った 少女の私は今日もまた ケタケタ笑って水草を…
飛び降りるには高すぎた歩道橋の 欄干は果たして優しさでしょうか 歩道橋の途中で手を伸ばしました 少しでもいいから近づいてみたい 月みたいに死骸となれば私だって ひかりをあててもらえるかもって そんなくだらなさに急かされて…
白煙のかもめ 何が悲しくて 闇夜の黒ねこ 何が悲しくて 血塗れのきみ 何が悲しくて 肌色の人びと 何が悲しくて 瑠璃の鳥たち 何が悲しくて ひかりの中で 何が悲しくて 生きる (……嫌いだ) 大切なものたち 大事にしまっ…
あなたはひどくためらう。愛することも、愛されることも。愛を拒絶するほどの傷は、何年何月何日何時何分何秒につけられましたと証明する手立てがない。 心の底から、悔しいと思う。目に見えるものしかやはり人々は信じない。数字に、具…