新宿
みんなに嫌われているのが 新宿という場所だとしたら それ私と一緒だ みんな通り過ぎてくだけで 汚すだけ汚して去ってゆく それ私と一緒だ 街を彩るネオンは苦手だけれど 少しだけ前を向いてくれないか 疲れた顔がよく似てい…
みんなに嫌われているのが 新宿という場所だとしたら それ私と一緒だ みんな通り過ぎてくだけで 汚すだけ汚して去ってゆく それ私と一緒だ 街を彩るネオンは苦手だけれど 少しだけ前を向いてくれないか 疲れた顔がよく似てい…
雨はまだ降っていない 街の話だけれど 木枯らしのエチュードで 枯葉たちが踊っている 雨はまだ降ってくれない 心の話だけれど 涙を流せなくなってから 道化がずっと笑ってる 心を開けと人は言うけれども 開いたら開いたで傷…
透明な絶望に色を与えるよりも 既に血が赤いその理由を考える 幻と仲のいいあなたの抱く傷は 私には癒すことができないけど 透明な感情に意味をつけるより 一緒にいることを月並みだけど 運命とか決まりと呼んでみたい お互いの過…
優しさなんて表明しなくても 塩麹に漬けた鶏むね肉を 焼くだけで伝わる想いがある 愛なんて言葉にしなくても 一緒に洗濯物をたたむだけで そばにいる意味は成立する 疲れて帰ってきたら お風呂を沸かすし 喉が渇いていたら …
今年も会えたね、夜空には無常以上に官能的なオリオン座。あらゆる逢瀬を見守っている。あるいは睨みつけている。 どんなに燃やしても消えないのは無責任な恋心。落ちたらみんな馬鹿になる、そういう仕組みだ、今も昔もこれからも。 街…
誰のための眼球か! 考えたこともないくせに 目に映る全てを憎むと 焦燥の中で言い放った君よ アキアカネは憐れむ 眼球のことを心から かわいそうな奴だと そして 君のことを本気で 無知蒙昧な存在だと 優しくなれないのなら …
笑顔を売るのが得意な道化にきいた 幸せですか だとしたら それは正しいことですか 凛と咲くアザミの白々しさに 息を飲んだ少女の熟した胸元に ゆでたまご研究家が虫めがねを近づける お嬢さん お嬢さん 破瓜を望むお日様の願い…
夕暮れの架線 連なる列車の陰に隠れて パンダが寝っ転がっていた 春風にひらひらと 落ちる梅の花びら見ながら アスファルトの上にごろんと これはもしかして非日常ってやつですか? 口当たりはやや偏屈だが 思ったよりドラマチッ…
万が一、どこかの偉い人が、 「明日は、月曜日です」なんて言ったら! 君は襟を正して出勤できますか? 万が一、どこかの偉い人が 「明日は、9月1日です」なんて言ったら! 君は宿題を片付けられますか? 万が一なんてことは、 …
りるりる エイプリルは嘘つきの 夜明けに奏でるドルセラ弾き 甘味はどうしたの もっと求めなさいよ 火星が燃える…! りるりる そんな響きと迂遠した湾岸通りに 夕暮れ夢見る死神ごっこ エイプリル君は 明日何人に愛でられるの…