今日の短歌 檸檬爆弾
1 解のない問題文を与えられ((大丈夫))って繰り返してる 2 ようこそ に愛を感じる画面には淋しがり屋の顔が映ってる 3 今日未明檸檬爆弾未爆発無事故月曜超絶憂鬱 4 寂しさも自分の一部わかってる手紙を書くよ青いインク…
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1 解のない問題文を与えられ((大丈夫))って繰り返してる 2 ようこそ に愛を感じる画面には淋しがり屋の顔が映ってる 3 今日未明檸檬爆弾未爆発無事故月曜超絶憂鬱 4 寂しさも自分の一部わかってる手紙を書くよ青いインク…
1 「愛してた」なんて過去形はいらないメタルまみれのプレイリストに 2 回転をやめないミラーボールああライブハウスに骨を埋めたい 3 鮮やかにぶたれるドラム昔から優しいだけじゃなかったんだね 4 消印に知らない地名はじま…
1 ああそうか星の見えない夜だからきみの涙が見たくなるんだ 2 真実はいつもひとつというけれどたまに複数あったりもする 3 なぞりつつ今日雨だねとつぶやいた窓枠がひしひしと軋んだ 4 落ちる砂見つめていれば三分は世界で一…
1 お土産は大事な人を数え買う片手で足りずじんわりとなる 2 真っ青な田んぼを鷺が堂々と羽ばたきもせず満足そうに 3 東京へ戻る列車はまたの名を現実行きと呼ばざるを得ず 4 降り注ぐ火の粉を数えているきみ正常なんて野暮な…
1 髪切ったわけをきちんと質してよきみのせいだと糾したいから 2 「雨ですね」それきり口を開かずにふたりぼっちで遠雷を聞く 3 リビングのカレンダーもまだ五月だしまた連休があったっていい 4 ほっといてくれといわれてほっ…
1 バス停で偶然会ったふりをするためまわり道した雨の夕方 2 いい人とどうでもいい人の狭間で白いポピーが小夜風に咲む 3 もう無味なチューインガムと過ごす夜 吐くタイミング掴めずにいる 4 新しいピアスをなくしどうやって…
1 日々だった紡いだ息もあやまちも月がきれいと伝えるための 2 桜舞う夜に思い知るああ既にきみはきちんとぼくの傷あと 3 耳たぶに花びらの降るふれられてクラクションさえ無視し続けた 4 ベランダに花びらはらりきみからの便…
1 火曜日のエンドロールにきみの名が焼きつけられて今日は満月 2 満月を言い訳にして仲直りきれいだねって月のほうかよ 3 薬局で分けてもらったサムシング毒か薬か知らないで飲む 4 コンセントにピンセット挿し感電し呻いた過…
1 めでたし、のつづきをみんな生きている罪の意識にリボンをかけて 2 「生きている」わざわざ口に出すようになって久しい春一番よ 3 叫べたら壊れることもなかったと軋む吊り橋の上できみは 4 枯れていく花束見つめ幸せを過去…
1 傷つけた人の顔にはモザイクをかけやり過ごす二月の短さ 2 泣きたいと泣くの間の距離感を埋める二月の生ぬるい風 3 花ですか、それとも可能性ですかきみが二月に失ったのは 4 ただ画面のなかに映る海があり見つめるだけのぼ…