今日の短歌 ぽけっと
1 音階の隙間に遊ぶ雨粒がビニール傘を楽器に変える 2 ありがとうなんてやめてよあたりまえでしょういっしょにねむるのなんて 3 ワッフルの窪みに蜜を垂らすまだ許せないことだけ数えつつ 4 プリーツに八分音符をまとわせて風…
1 音階の隙間に遊ぶ雨粒がビニール傘を楽器に変える 2 ありがとうなんてやめてよあたりまえでしょういっしょにねむるのなんて 3 ワッフルの窪みに蜜を垂らすまだ許せないことだけ数えつつ 4 プリーツに八分音符をまとわせて風…
1 (「半額」のシールを貼ってくれるひと)待ち人はあと三分で来る 2 落涙に汚れた頬を抱きしめるそれは地図になるため流れた 3 正しさはただの抑圧このぼくはコーラをちゃんと振ってから飲む 4 靴紐を結び直してまた歩き出せ…
1 降り注ぐ陽光のなかほどかれる過去は過去だと捨て置けますか 2 舞い落ちるその一葉を目で追ってそのままふたり踊り続ける 3 終わりとは意味のあること秋楡に託す言葉を一緒にさがす 4 月までも凍える夜に寄り添ってホットミ…
1 宿題をサボって海を見に行った夜のすべてを肯定したい 2 立ち止まる時があるからこそ前に進める意味を噛みしめる夜 3 砂の熱浴びて全力疾走で「後悔」なんて辞書にない夏 4 終わるまで手を繋いでてほしかったずっとそばには…
1 積読があふれる部屋の隅っこで文字に溺れるきみを見つけた 2 十年があっという間に過ぎてって十一回目の秋桜を待つ 3 ガラス戸にさしこむ夕陽つかまえて囚われているのはきみのほう 4 なにごともなかったように続いてる線路…
1 優しさがときどき怖いサイレンを無視してきみはスープをすする 2 溶けているものがなにかをよく知らずそれでも全部飲み干しました 3 あったかいスープがいいねケンカしたあとに最初に口にするのは 4 消印に知らない地名を見…
1 焼き肉に連れていかれて泣いている場合じゃないしミノは焦げるし 2 つらかったはずなのにいま白米にのったカルビと真剣勝負 3 虹の橋を渡りたいと泣いた夜に大きな傘を差し出したきみ 4 虹の橋みんないつかは渡るからひとり…
昶斗えいとの自覚は、夏真っ盛りのとある夜だ。僕、伊知いちが一人暮らししているアパートで、男子二人であほらしい動画を観ながら酒盛りをしていたときのこと。急に黙り込んだ昶斗は、一筋の汗をあごから垂らしながら真顔で、こう僕に告…
1 お便りは tasukete@アットgod.ne.jp まで 待ってるよ 2 傷跡のない人生はつまらない下味のないチキンみたいに 3 一晩で片づけられたクリスマスツリー 私は笑ってました 4 靴下に穴が開いたら縫えばい…
1 十年に一度の寒波メイクして街を歩けば頬に立つ霜 2 霜柱踏んづけ歩く朝のみち遅刻のわけを誰も責めない 3 晴れた日にこそ降りる霜出会いとは別れの合図(認めたくない) 4 しもやけになるまで待っていてくれた改札口のきみ…