短歌 ほっと

1
いい加減私の気持ちに気付いて そして隣で天気を当てて

2
未来ならフリーハンドに描くから軌道に貴方を必ずのせて

3
暗闇の中にいるからこそ光る君の絶望は宝物だ

4
目を閉じてひとりっきりのフリしてもまぶたの裏であなたは笑う

5
雨が降る予報が雪になったから今から逢いに行っていいかい

6
ヒロインになれなくたって大丈夫 一人ひとりにステージがある

7
遺言が織り重なって本となり君の本棚に並んでいる

8
こんなはずではなかったと彼は言う 恋に公式なんてないのに

9
熱冷ましのつもりで作った雑炊が熱をますます悪化させます

10
あなたとはまだ出会ってすらいない 私まだまだ生きてゆけそう