輝き(命名権)

とぷん、とぷん、

君の心臓は面白い音がするね。

ぐらん、ぐらん、

君の自意識はすぐに揺らぐね。

今まで見てきた星の中で

もっとも美しいそれには

まだ名前がないんだっけ

ぱちん、ぱちん、

どこかで何かの爆ぜる音がしている。

はらり、はらり、

落ち葉がうず高く積もっていく。

何もかもがからっぽの箱のよう

この惑星ももしかして肥大した

ただの容れ物なのかもしれない

少なくとも僕は僕の中に

空虚な小宇宙を飼っており

たまに暴れるからたちの悪い

ぎっ、ぎっ、ぎっ、

ほらまただ

君がそうやって僕を睨むと

ぴしっ、ぴしっ、

僕の小宇宙にヒビが入る

そして

星々を吐き出しながら

暴れ出す

暴れ出す

「そして気がつくと僕の目の前に輝きがほとばしっていたのです。ただ、安心してほしいのは、あの日僕を瞬間的に支配した透明な感情は、もうどこにも存在しないということです。故に僕は無実を宣言します。誰も僕の罪を証明できないのだから。終わりなどないのです。始まりは終わりの始まりでも、終わりそのものはいつだって透明なのです」

774番、本日も自らの潔「白」を主張。

クリスマスが近づくと、街が騒ぎ出す。街がきらびやかに騒ぎ出すと、サンタクロースの格好をした殺星鬼が出没するという。

輝いている方はどうぞご注意下さい。

「僕が名前をつけてあげるよ」