午前3時のスープ

優しいあなたの

心はいつも血まみれ

生きているんだね。

その匂い、私は好きよ

優しいあなたの

血まみれの心に触れ

生きていくんだね。

この味ごと、大好きよ

愛という言葉の正しい使い方を知らないから、とりあえず刻んで干して顆粒状にしておいたよ、どんな心にも溶けやすいように。

早くあなたになってしまいたい

午前3時のキッチンで唱えるよ

どこかの言葉の「るいしてあ」

あなたは血まみれで笑う

優しく手招きする

けれどそのくせに

誰も愛そうとはしないね

寂しくはないの?

恐ろしくないの?

虚しくはないの?

(私を試すな!)

愛のよく溶けたスープに口をつけてあなたは、「おいしいね」とお世辞を零してそれきりおし黙る。お口に合わないのね。

あなたの腕に抱きしめられたら

私まで生存が下手になりそうで

それでも構わないと想える夜よ

あなたの心を温めるために

私にできることといったら

隣に座って傷を見せ合って

時として舐め合ってそして

スープを作り続けることだ

あなたに本当の「おいしいね」をもらう日まで、どうかそばにいさせてください。それで私まで血まみれになれたら、嬉しいな。

アットスリー、

インアワーキッチン、

アイウォントユートゥーリブ

ロンガーザンミー、

ルイシテア、ルイシテア!