短歌 抵抗

1
支配者の寝顔に油性マジックで綺麗な花を描いてあげたい

2
怒るべきときがあるから今はただは葦の隣でゆらり揺れてる

3
ステータスなんかできみを見ていない 学歴 お金 ぜんぶモノクロ

4
誰がどう言ってもがいいさこれからは君の隣が私の居場所

5
ササクレのある指先で触れられて痛みを知ったつもりになって

6
チカチカと蛍光灯の明滅にあの子の名前を思い出す夜

7
ひっそりと生きてゆきますこれ以上呼吸するのをバレないように

8
秋空は君の信じた神さまがこぼしたインクでできてるんだ

9
この街が今では好きだネオンと鳥が仲良しだから

10
支配者はたいてい寂しがり屋さん 必死に葦を友と呼んでる