短歌 新宿再び

1
世紀末みたい金曜日の夜は(なかったことにできたならいい)

2
新宿にシンジュが隠れていることにもう意味がない すべてきらめき

3
西口のネオンサインの暗いとこ そういうふうに生きていけたら

4
本当は寂しいくせに「助けて」が言えないひとの冷たい夜長

5
新宿を始点に走る箱たちは西へ西へと許されてゆく