1
葉桜にレンズを向ける強がって目を背けてた日々にさよなら
2
燃えさかるつつじに両手突っ込んで「お前らを漢字でも書けるぞ」
3
愛という際限のない重力に負けてしまった路傍のポピー
4
菜の花は目に優しいし美味しいし体操にもなる(千葉限定で)
5
しあわせになってくださいスズランの毒については触れないままで
6
「春のせい」カルテに書かれ帰り道 花という花を咀嚼してる
7
カモミールわたしの敵に安らぎが訪れぬよう全部燃やして
8
圧倒的芝桜に身を横たえて仰ぐ青空 うん、間違えた
9
薔薇の花びら食んで「すき」「きらい」そこに「びみょう」を加え占う
10
カーテンの膨らむさまを眺めてる花を忘れたピエロのなみだ