地図からきみを消して
温かい食卓が実現する
断末魔にしては随分と
楽しそうな表情だった
パラレルワールドでは
きみが私を消すために
夜空から水瓶座を奪い
肩で呼吸し続けている
白い箱に詰め込まれた
安売りされる絶望感が
紅いシロップを浴びて
妄想として溶けていく
ああ寂しいだけなのに
きみさえいなければと
さよならだけを積んで
見届けられただろうに
私はもうだいぶ眠いの
遺書を焼かれてしまい
その熱で暖をとっては
生存を強要されてるの
ああ虚しいだけなのに
私さえ壊れてしまえば
愛という愛だけを選び
他人事にするんだろう
鳥!
・
・
・
パラソルを広げましょう
何も気に病むことはない
楽しいことだけ認識して
きみはきみから脱落せよ
鳥が降ったらアンブレラ
もう何も怖くないはずよ
街の底で息を潜めていて
私も私をやめようと思う
鳥、鳥、
鳥、
、
私がきみを
きみが私を
消すときは
きっといえ
絶対優しく
鳥の首吊りごっこなど思いもかけずに
食卓には揚げたての唐揚げが並んでる
きみは気だるげにソーダ片手につつき
味の感想すら言おうとしない、鳥、鳥
大空を飛べたらいいね
いつか逃避が叶ったら
夢を描けたら素敵だね
いつか実現するときは
私はきみがいないことだけを
唯一の現実として理解します