短歌 クラッシックよりも
1 母になる笑っちゃうほど不安でも大丈夫ってもう気づいてる 2 狂犬と呼ばれたきみはその歯牙を自ら捨てて絵本を探す 3 伝えても伝えてもまだ届かないから何度でも好きと伝えよ 4 執着は劣等感の表れと認めぬ者が縋る暴論 5…
1 母になる笑っちゃうほど不安でも大丈夫ってもう気づいてる 2 狂犬と呼ばれたきみはその歯牙を自ら捨てて絵本を探す 3 伝えても伝えてもまだ届かないから何度でも好きと伝えよ 4 執着は劣等感の表れと認めぬ者が縋る暴論 5…
1 愛しさのあまりおかしくなるなんて正常なことだと思うけど 2 きみの目が夜になるとき雷鳴はわたしの中で それでも、と告ぐ 3 銃口を向ければそれは銃口を向けられていることを意味する 4 弾倉に愛が詰まっていることを気づ…
1 失恋をした日は世界が滅んでも構わなかった(むしろ滅べと) 2 猛暑日の上を地獄と呼んでみるあながち外れていない気がする 3 どうしたらいいと思う? ときく人は欲しい答えが決まってる説 4 グラタンも豆乳鍋もピザまんも…
1 愛という大義名分 海に行くのではなくって還るんでしょう 2 財源を生命倫理より熱く論じ昂る教授の稼ぎ 3 泣いたあと洗顔をする余力など残らないほど全力だった 4 青い鳥ではなく青くされた鳥ゲニポシド的人間讃歌 5 昼…
1 本当に愛の反対語だろうか無関心こそ心地よい街 2 UFOが出る街に住み金曜はホットケーキとラジオときみと 3 つぶつぶが飲み口近くに残ってて遅刻しちゃった だけど好きだよ 4 成果だけ欲しがる人が風を待つ私を嗤うため…
1 とぼけてる? えっと、あははと笑うきみ なんだやっぱりとぼけてんじゃん 2 痒みとは時に痛みよりもつらい手の届かないものほどきれい 3 思い込むとてもかわいい私だし選んだものは全部正解 4 ときめきを返せと吐けば丁寧…
ものの見事に、私がそこに暮らしていた痕跡は消されていた。あんまり小まめに掃除なんてできていなかったのに、アパートのフローリングはわざとらしいほどにピカピカだった。 脚が黒猫の足みたいなデザインのローテーブルも、百円均一で…
1 おかあさん貴女は星をくれたひと光だすのに許可は要らない 2 転調しもう戻らないポップスのアウトロだけが信頼できた 3 美しくとうもろこしを食べるにはそういう顔をしなきゃならない 4 よわいひと高いスーツに靴を履き錆び…
1 何度でもふたりの日々は色褪せるだから花屋の近くに暮らす 2 意味のないものではなくて人間が意味を解せないだけの糸くず 3 無意味だと無価値とされるそれが罠だれが値札をつけたか 燃やせ 4 湯上がりに風を感じるリビング…
1 車両内全員がスマホを見ていて突然きみに会いたくなった 2 あの月が落ちてくるから大丈夫 今さら謝罪なんて要らない 3 花束のなかで最初に枯れるのが一番好きな花なのは何故 4 愛工大名電に似たアレなんだっけほらその昔使…