砂時計

あらすじ

「僕とユイは、5月のバラに祝福されて結婚式を挙げました」

――ある青年の苛烈な妄想と、彼に寄り添う彼女の決意を裁くかのように、今日もこの街には雨が降る。

「君を傷つけるものは皆、殺してやる」。それでも彼女は、彼を愛せるだろうか。

主な登場人物

工藤征二くどうせいじ(20)
大学生。とある雨の日、苛烈な妄想の囚われ人となる

佐々木ささきユイ(19)
征二の恋人で、大学の後輩

工藤俊一くどうしゅんいち(26)
征二の兄。高校で教師をしている

高橋美和たかはしみわ(22)
征二が入院した精神科病棟の新米看護師


PROLOGUE 僕らは幸せです

PHRASE1 冬の朝

PHRASE2 逃走

PHRASE3 雨

PHRASE4 迷走

PHRASE5 予兆

PHRASE6 December 2006

PHRASE7 忘れてください

PHRASE8 着信履歴

PHRASE9 「僕が神になればいいんだよね?」

PHRASE10 「私は、夏の終わりを、抱きしめた」

間奏 LOVE SONG

PHRASE11 春

PHRASE12 記念日

PHRASE13 映画館

PHRASE14 喫茶店

PHRASE15 終わりの瞬間

PHRASE16 罪滅ぼし

PHRASE17 紅涙

EPILOGUE 雨がやんだ日