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若さとはあっという間に過ぎるからせめて各駅停車で帰る
2
切り分けたケーキの小さいほう選ぶそういう人から幸せになれ
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春、薄いブラウスをすぐ脱ぐときの罪悪感は酸味が強い
4
ポケットにあったプリクラ加工機能なんてなかった頃のプリクラ
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かさぶたを剥がしたあとの闘った証はすぐにゴミ箱へゆく
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花束をばらす時まずリボンから捨ててしまうきみをそれでも
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それは呪文? コーラを振ってから開ける勇気が必要なときの「せーの」
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なぞなぞを解けないまんま春が来て派手な看板の隅が錆びてる
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クレープのカロリーをふと考える午後の竹下通りの勾配
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春風のプレイリストがありました誰かの口笛が入ってました