あらすじ
精神障害者となってはじめて人を愛する恐怖と優しさを知った彼と、泣き虫でワガママで恋愛体質な彼女のおはなし。
激しい嵐の後にこそ、空にきれいな虹がかかるよね。
どんな過去があってもそこから自由になっていいし、どんな深い傷があってもそれらは癒されるために在るのだと、「きみ」と出逢ってやっと気づいた。
幻聴は今も聞こえるし、意識の侵食だってしょっちゅうだ。そんな僕でも、生きてゆけると確信できたのは、きみと二人で虹を一緒に見上げたから。
「きっと、大丈夫」。
主な登場人物
服部桃香(23)
恋多き少女。自分の精神障害をなかなか受け入れられずにいる
安田真一(26)
ピアサポートセンター「ふるーる」で働く精神障害のある青年
中田絵美子(25)
桃香の親友で一番の理解者。いつも桃香を心配している
兵藤藍子(43)
「ふるーる」のスタッフで真一の先輩。難病のある気さくな女性
三浦 渉(68)
「ふるーる」の所長で、電動車いすに乗るダンディーなおじいさん