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恋人

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きみの住む街へと進む各駅に乗り換えるとき降る三連符

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特別じゃなくてきみにとっての当たり前になりたいだけです

3

秘密って甘いにおいがするんだね「ごめん」だなんて通用しない

4

なにごともなかったみたく読書する文字たちにすら嫉妬する夜

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前ぶれは必要ですか好きなのに泣いてしまうのは嫌ですか

6

ホーム越し小さく右手を振り返す胸の痛みを知る京王線

7

腕時計ちらりと見やる仕草さえ私を燃すにじゅうぶんすぎる

8

「好きです」の続きが言えずあふれくる涙を拭ってくれた、きみを

9

血まみれで生きてるきみを抱きしめてともに汚れる覚悟ならもう

10

結末はふたつの影がいまひとつ窓辺でテールランプに揺れる