秋202110(二)

いわし雲ひとそれぞれに旅立ちよ

秋桜よ逆風にこそ凛とあれ

破顔する母のまぶたに月宿る

赤とんぼ昔語りに寄り添うか

歳月よ山粧うか老いてこそ