短歌 メッセージボトルを拾うどこからが過ちだったなんて知らない

1
メッセージボトルを拾うどこからが過ちだったなんて知らない

2
歩けども地を這う蟻の賢しさに敵わないこのくたびれたきも

3
向日葵が枯れればすぐに刈り取ってその断面を凝視するきみ

4
輝きを手にしたいとき宝石じゃなくて心に星空を呼ぶ

5
浜辺には忘れたいものばかり着く 手紙 切先 美化済みの愛

6
虫めがねで黒画用紙を燃やすまで夏休みって終わらなかった

7
どの店に「終わりました」とあるだろう冷やし中華はいつでもうまい

8
姿見に向かい笑顔の練習を本気でしてた過去さえ旨い

9
「蝉的に今年はちょっと暑すぎて鳴く気も失せたんだよ」「蝉的」

10
唇の砂粒をひょろりと舐めるきみの生存確認手段