最終群 一 緒

羊子の日常は、遺体相手の割に、相も変わらず青野との漫才の様なやりとりが続いている。

「よし、わかった。回転寿司30皿で手を打とう」
「厚労省と公安へのハッキングよ? せめて50皿は食べなさい。金皿許可」
「え? いいの?」
「あんたのアタマと胃袋は、どこまで平和なの……」


俊一といえば、新学期になってもやはり、変わらず教鞭を取っている。

しかし、最近になって、女子生徒たちから若干茶化されるような雰囲気ではあったが、

「なーんか、工藤先生、とっつきやすくなったっぽくない?」
「冗談も言うようになったよね。割と寒いけど」
「この調子で中間テストも簡単になんねーかなー」
「いや、それ無理っしょ。工藤先生の日本史、マジ鬼だもん」

等々、噂されているらしい。悪い気は、しない。

月命日には、弟の墓参りへ行くのが習慣になった。