短歌 まぁるい

1
「わかるよ」で途切れた会話 受話器越し震えてる声ああ雪になる

2
(人間は箱の外では最弱の被捕食者である)こたつ大好き

3
部屋、スマホ、パソコン、みんな箱わたしの好きなものはまぁるい

4
もうぜんぶ気圧配置のせいにする等圧線に音符を添える

5
メロンパン思い詰めてもギャグになるからちぎらずにかぶりつくしか

6
正解を求めて悩むのではなく悩むことこそ正解だった

7
えらいひとには友達がいないから喚き暴れる ※個人の仮説

8
涙活の存在を知り玉ねぎを安価で買える八百屋へ出向く

9
深刻なニュースの後に映される季節の花の白白さ こわ

10
顔面に不惑過ぎると出てくるよ心のかたちやにおいやいろが