神無月

さよならを見送るだけか秋の風

林檎食む頬に夕陽のさしてこそ

稲妻と落ちる初恋閃いて

目をつむり亡き友と酌む紅葉酒

すすきまで手をふり返すひとりの夜

快速よ待ち人の住む街も秋

オルゴール遠い記憶に照る紅葉

赤とんぼ追い越してまた追い越され