短歌 すっぴん

1
すっぴんで街を歩けばなんとなくだけど心は百獣の王

2
アイブロウ上手くいったらそれだけでいい日認定したい明日は月曜

3
お化粧で隠れるものを数えてるわたしの後ろめたさの数を

4
すっぴんはたぶん最強に弱くて一番星の下で輝く

5
口紅はささない主義で通してたきみに証拠を残さないため

6
青系のシャドウの似合うビューティーになれなかったな洋梨を剥く

7
だんだんとメイク道具が増えていく背負しょうポリシーが増えるみたいに

8
新宿よここは新宿すっぴんを窓ガラス越しカラスが笑う

9
日曜日すっぴんが許されているやさしい街に暮らしてふたり

10
もうニキビって呼べないものが主張する「少しは肌をいたわってくれ」