今日の短歌

1
ああそうか星の見えない夜だからきみの涙が見たくなるんだ

2
真実はいつもひとつというけれどたまに複数あったりもする

3
なぞりつつ今日雨だねとつぶやいた窓枠がひしひしと軋んだ

4
落ちる砂見つめていれば三分は世界で一番穏やかなとき

5
砂時計のくびれに指を押し当てる体温で時が止まればいい

6
津田沼の地名の由来のキメラ感に劣らない国立のやっつけ感

7
発つことになったと告げてきみ見れば真剣に納豆を混ぜてて

8
お隣に行くだけでしょう電話なら毎日するよ、うん、寂しいし

9
離陸する寸前のあれ、あれが嫌 人は自由になりすぎてもだめ

10
コンパスと三角定規と分度器の汎用性の低さがいいね