(非)日常

幼な子の見上げる空を飛ぶ蝿の祝福の辞など誰も知らない 瞳から落つる涙を受け止めるためだけに傘を持ってきました 生きている間限定の感覚に溺れぬわけが見つからないわ 左手の薬指には約束が血管を殺し巻きついている ラブラブは「…

萌芽

ともし火の揺れるほうへと進んだらあなたが飾ってある植物園 たどり着く場所に双葉が生えていて間違いないと確信をする 手のひらの上で踊った枯葉ならつい先だって地球になった あなたたちいつか地獄へ堕ちるわよ スパティフィラムを…

boo!

似たような顔をしているあなたがた 個性という字を書いてみなさい 笑うより笑われるほうがよほどいいことに気づけぬ愚かなbabe ヴォージョレの解禁を待つ者たちがすでに倉庫にしまったハロウィン ジャケットに黒のキャップが目印…

柔らかい熱持つ肌に触れるのが罪になること伝えておくね 好きな色の花を探しているけれど手に入ったらば枯らしてしまう 憂鬱はお湯をかけると白くなる 冬の吐息がそうあるように 身勝手をちゃんと叱ってほしいのに微笑むだけのあなた…

寒い日

雨降りを知らぬあなたのあどけなさ 守り抜けると信じた過日 心ない言葉には耳を貸さないでどうぞ私の歌に浸って 街路樹が見届ける秋 美しさは寒さのことと知っていたのか 青になり誰も渡らぬ交差点 もう歩けない 歩きたくない 救…

晩秋の傘

のど飴の優しさを知る晩秋にほんのりと死に近づいてみる 思い出よ 積もれ積もれよ落ち葉より軽いからなお悲しさも増す 嘘つきも人が恋しくなるらしくぬくもりのためまた嘘をつく 雨やどりしていいですか今日きっとあなたのために私泣…

ゆるす

簡単に愚か者は牙を剥くけど君は微笑み全てを許す この先は静かにしてて二番線で特急列車が泣いているから 赦しとは傷を手放しあやすこと 痛覚さえも我が物にして 結ばれる糸の色がなんで血と同じなのか考えてみよ 嗤うより嗤われる…

秋の残滓

かけっこは今も苦手だ欲しいものに手が届きそうで届かないから 友達と一緒にされて立つ腹も恋の一部とわきまえなさい 夢なんてもう見れないと泣く君の手を温めることを夢見る アイルビーバックと残して去る人にアイドンウェイトの走り…

未来

さかさまの夕焼けを見た帰り道 たぶん僕らは無敵だったね 小さな手 握り返したぬくもりを忘れてしまう仕組みが憎い 手放した記憶たちがまた居座って青春のやり直しをさせる 退屈な質問をしてすみません 私のどこが好きなのですか …

ホットココア

繰り返しお伝えします この僕は君の前では嘘がつけない 寂しいと呟くことが寂しいとホットココアに溶けてく言葉 ため息も白くなってく霜月のドアの向こうに君が待ってる いつのまに育った気持ちだったのかわからないのは寒さのせいだ…